「爬虫類ってなつくの?」ペットとして人気が高まる爬虫類ですが、犬や猫のように懐いてくれるのか気になりますよね。実は、爬虫類の「なつく」は哺乳類とは少し違います。この記事では、爬虫類の脳の仕組みから見る科学的根拠、人慣れしやすいおすすめの種類、そして信頼関係を築くための具体的な慣らし方まで徹底解説。爬虫類との暮らしをもっと楽しむためのヒントが満載です。初心者の方も、すでに飼育中の方も必見の内容をお届けします!
【結論】爬虫類は『なつく』のではなく『慣れる』が正しい表現
結論から言えば、爬虫類は犬や猫のように『なつく』わけではなく、『慣れる』という表現が科学的に正確です。
爬虫類の脳には感情を司る大脳辺縁系が哺乳類ほど発達しておらず、愛情や親密さといった高度な感情を持つことは難しいとされています。
しかし、飼育環境で繰り返し接することで『この人間は危険ではない』『手から餌がもらえる』といった学習は可能であり、これが『慣れる』という状態です。
多くの飼育者が『ベタ慣れ』と表現する状態も、厳密には愛情表現ではなく、安全な存在として認識され警戒心が薄れた状態を指します。
本記事では、この『なつく』と『慣れる』の違いを科学的根拠とともに解説し、実際に人慣れしやすい種類や具体的な慣らし方まで詳しくお伝えします。
本記事で分かること
本記事を読むことで、以下の内容が明確に理解できます。
- 爬虫類の脳構造と感情の科学的メカニズム
- 『なつく』と『慣れる』の決定的な違い
- 爬虫類が『慣れた』と判断できる5つの具体的なサイン
- 初心者でも実践できる段階的な慣らし方の手順
- 人慣れしやすい爬虫類の種類と個体選びのコツ
- 慣れない原因となるNG行動と対処法
爬虫類飼育における『慣れ』の本質を理解することで、無理なストレスを与えず、信頼関係を築く正しいアプローチが身につきます。
爬虫類がなつくのか疑問視される3つの科学的理由

爬虫類が『なつかない』とされる背景には、哺乳類とは大きく異なる脳の構造と生態的特徴があります。
ここでは、科学的な観点から3つの主要な理由を解説します。
爬虫類の脳構造|感情を司る大脳辺縁系が未発達
爬虫類の脳は『爬虫類脳』とも呼ばれ、生存に必要な本能的行動を司る脳幹と中脳が中心です。
哺乳類が持つ大脳辺縁系(感情や記憶を処理する領域)は非常に小さく、愛情・喜び・悲しみといった複雑な感情を生み出す機能が限定的です。
具体的には、犬や猫が持つオキシトシン(愛情ホルモン)の分泌メカニズムが爬虫類にはほとんど確認されておらず、飼い主への愛着形成は科学的に証明されていません。
そのため、爬虫類の行動は『好き・嫌い』ではなく、『安全か危険か』『快適か不快か』という二元的な判断に基づいています。
『なつく』と『慣れる』の決定的な違いとは
『なつく』と『慣れる』は似ているようで、生物学的には全く異なる概念です。
| 項目 | なつく(哺乳類) | 慣れる(爬虫類) |
|---|---|---|
| 感情 | 愛情・喜び・親密さを感じる | 警戒心が減少するのみ |
| 行動の動機 | 飼い主への愛着 | 学習による安全認識 |
| 接近理由 | 『会いたい』という感情 | 『餌がもらえる』『温かい』など実利 |
| 脳の関与 | 大脳辺縁系が活発 | 主に本能・記憶による反応 |
犬が尻尾を振って駆け寄るのは『飼い主が好き』という感情ですが、爬虫類が手に乗るのは『この手は危険ではない』と学習した結果に過ぎません。
この違いを理解せずに犬猫と同じ期待をすると、『なつかない』と誤解してしまいます。
爬虫類は飼い主を認識できるのか?【実験データあり】
爬虫類の個体識別能力については、複数の研究で興味深い結果が報告されています。
トカゲ類の一部は視覚的に人間を区別できる可能性があり、特にフトアゴヒゲトカゲやアオジタトカゲなどの視覚優位種では、日常的に世話をする人物を『見慣れた存在』として認識すると考えられています。
ある飼育実験では、複数の人間が同じ条件で給餌した場合、普段の飼育者からの方が積極的に餌を取る傾向が確認されました。
ただし、これは『飼い主への愛情』ではなく、『この人間は安全で餌をくれる』という条件づけ学習の結果です。
ヘビ類は視覚より嗅覚が発達しており、体臭や手の匂いで『いつもの人』を識別している可能性があります。
爬虫類に感情や愛情はあるのか?

爬虫類に感情があるかは長年議論されてきたテーマですが、現代の動物行動学では『限定的な感情は存在する』という見解が主流です。
ただし、その感情の種類と表現方法は哺乳類とは大きく異なります。
爬虫類が持つ感情の種類(恐怖・快不快・安心)
爬虫類が持つと考えられている感情は、主に生存に直結する基礎的なものです。
- 恐怖・警戒:捕食者や未知の存在に対する防衛反応(威嚇、逃走、硬直)
- 快・不快:温度、湿度、環境の良し悪しを判断する感覚(日光浴時のリラックス、寒冷時の活動低下)
- 安心・安全感:繰り返しの接触で危険ではないと学習した対象への警戒解除
一方、愛情・喜び・悲しみ・嫉妬といった高次感情は、大脳辺縁系の未発達により表現できないとされています。
例えば、フトアゴヒゲトカゲが飼い主の手に乗ってじっとしているのは『愛情』ではなく、『ここは温かくて安全』という快適さの表現です。
哺乳類ペット(犬猫)との感情表現の違い
犬や猫との最大の違いは、感情を積極的に表現するかどうかです。
| 行動 | 哺乳類(犬猫) | 爬虫類 |
|---|---|---|
| 飼い主を見た時 | 尻尾を振る、鳴く、駆け寄る | 特に反応しない、または凝視 |
| 撫でられた時 | 喜びの鳴き声、体をすり寄せる | 動かない、または逃げる |
| 不安な時 | 鳴く、飼い主に寄り添う | 隠れる、威嚇する |
| リラックス時 | 寝そべる、ゴロゴロ音を出す | 目を細める、体を伸ばす |
爬虫類は感情表現が極めて控えめであり、飼い主が『反応がない』と感じるのはこのためです。
しかし、注意深く観察すれば、体の動き・目の開き具合・舌の出し方などから『快適か不快か』『警戒しているか』は読み取れます。
爬虫類が『慣れた』と感じる5つのサイン
爬虫類が人間に慣れたかどうかは、言葉ではなく行動の変化で判断します。
以下の5つのサインが見られれば、警戒心が薄れ『慣れた』状態と言えます。
近づいても逃げない・威嚇しない
最も基本的な慣れのサインは、飼い主が近づいた際の反応の変化です。
迎えたばかりの個体は、人の気配を感じるだけで隠れたり、口を開けて威嚇したりします。
しかし慣れてくると、ケージに顔を近づけても逃げず、じっとこちらを見るようになります。
特にトカゲ類では、警戒時に見られる『体を膨らませる』『尾を振る』といった防衛行動が消失するのが明確なサインです。
手を差し出すと自分から乗ってくる
さらに慣れが進むと、手を差し出した際に自発的に乗ってくる行動が見られます。
これは『手=安全な場所』『手=外に出られる』と学習した証拠です。
フトアゴヒゲトカゲやアオジタトカゲでは、ケージの扉を開けると自分から手に乗ろうとする個体も珍しくありません。
ただし、これは『飼い主が好き』ではなく、『ケージの外=探索できる場所』という条件づけによるものです。
エサを手から直接食べる
手からの直接給餌を受け入れるのは、高い信頼の証です。
野生下では餌を食べる瞬間が最も無防備になるため、警戒心が強い状態では手からは絶対に食べません。
慣れた個体は、ピンセットどころか指先から直接コオロギや野菜を食べるようになります。
特にレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)では、手給餌を繰り返すことで『手=餌をくれる存在』と強く学習します。
ハンドリング中にリラックスする
手に乗せた際の体の状態も重要な指標です。
- リラックスしている:体の力が抜けている、目を細める、ゆっくり動く
- 警戒している:体が硬直、素早く動こうとする、舌を頻繁に出す(ヘビ)
慣れた個体は、手の上で体を伸ばしたり、じっと動かずに体温を手から得たりします。
フトアゴヒゲトカゲでは、腕の上で目を閉じて日光浴するような完全なリラックス状態も見られます。
飼い主が近づくと寄ってくる
最も分かりやすい『慣れ』のサインは、飼い主の姿を見て自発的に近づいてくる行動です。
これは『この人間が来ると良いことがある(餌、外出、温かさ)』という条件づけが完成した状態です。
特にトカゲ類では、ケージのガラス越しに飼い主を目で追う、前面に寄ってくるといった行動が観察されます。
ただし、これは『会いたい』という感情ではなく、『餌がもらえるかも』という期待によるものが大半です。
爬虫類を慣れさせる5つの基本ステップ

爬虫類を慣れさせるには、段階的なアプローチと忍耐が不可欠です。
焦って触りすぎると逆効果になるため、以下の5ステップを順守してください。
ステップ1|迎えて1週間は『見守るだけ』に徹する
新しい環境に来たばかりの爬虫類は極度のストレス状態にあります。
この時期に触ったり覗き込んだりすると、『この場所は危険だ』と学習してしまい、その後の慣れが非常に困難になります。
- 最低1週間は必要最低限の世話のみ(水替え、温度チェック)
- 餌は控えめに、食べなくても心配しない(環境適応優先)
- ケージを覗き込む、写真を撮るのも最小限に
- 静かな場所に設置し、急な音や振動を避ける
この『見守り期間』を設けることで、爬虫類は『ここは安全な場所だ』と認識し始めます。
ステップ2|ケージ越しに毎日声をかける
1週間経過したら、ケージ越しに穏やかな声で話しかける習慣をつけましょう。
爬虫類は聴覚が発達していない種も多いですが、声の振動と飼い主の存在を関連づける効果があります。
- 餌やり前に『ごはんだよ』と声をかける
- 水替え時に『きれいにするね』と伝える
- 高い声や大きな声は避け、低く落ち着いたトーンで
これにより、『この音がするとき=危険ではない』という条件づけが進みます。
ステップ3|ピンセット給餌で『手=安全』を学習させる
声かけに慣れたら、ピンセットでの手給餌を開始します。
これは『手が近づく=良いことがある』と学習させる最も効果的な方法です。
- 長めのピンセット(20cm以上)で餌を挟む
- ケージ内の個体から15cm程度離れた位置で提示
- 自分から近づいて食べるまで待つ(追いかけない)
- 徐々にピンセットを短く持ち、手の存在を認識させる
2〜4週間続けると、手が近づいても逃げなくなり、むしろ寄ってくるようになります。
ステップ4|短時間ハンドリングから徐々に慣らす
手給餌に慣れたら、いよいよ実際に触るハンドリングを開始します。
- 初回は30秒〜1分程度、様子を見て徐々に延長
- 手を横から差し入れ、上からつかまない(捕食者を連想させる)
- 手のひらに乗せ、包み込まず開いた状態で支える
- 逃げようとしたら無理に押さえず、すぐに戻す
- 週3〜4回、同じ時間帯に行うと効果的
1〜2ヶ月で5〜10分のハンドリングを嫌がらなくなれば、十分慣れた状態です。
ステップ5|ケージ外探索で信頼関係を深める
ハンドリングに慣れたら、ケージ外での自由探索を許可しましょう。
- 安全な部屋(脱走防止・危険物除去済み)で放す
- 最初は10分程度、徐々に延長
- 飼い主は近くに座り、自発的に近づいてくるのを待つ
- 手に乗ってきたら優しく撫でる(嫌がらない範囲で)
この段階で、『飼い主=安全基地』という認識が形成されます。
トカゲ類では、部屋を探索した後に自分から飼い主のそばに戻ってくる行動も見られます。
爬虫類がなつかない・慣れない原因になる3つのNG行動

爬虫類を慣れさせる上で、絶対に避けるべき行動があります。
以下の3つは特に致命的で、一度やってしまうと信頼回復に数ヶ月かかることもあります。
迎えてすぐ触りまくる
最もよくある失敗が、お迎え直後の過度なハンドリングです。
『早く慣れさせたい』『可愛いから触りたい』という気持ちは理解できますが、爬虫類にとっては捕食者に襲われる恐怖体験と同じです。
- 迎えた当日に何度も触る
- 友人や家族に見せるため頻繁に出し入れする
- 写真撮影のため長時間ハンドリングする
これらの行動は、『この場所=危険』という刷り込みを生み、その後何年経っても警戒心が解けなくなります。
上から手を出す・追いかけ回す
上から手を伸ばすのは、爬虫類にとって『鳥に襲われる』のと同じです。
野生下で爬虫類の天敵は鳥類が多く、上空からの影に対して本能的な恐怖を持っています。
- ケージ上部から手を突っ込む
- 逃げる個体を追いかけて捕まえる
- 隠れている個体を引きずり出す
正しくは、横から手を差し入れ、自分から乗ってくるまで待つのが鉄則です。
追いかけ回すと『手=敵』と学習し、二度と自発的に近づかなくなります。
大きな音や急な動きで驚かせる
爬虫類は聴覚と視覚による刺激に敏感で、急な変化を危険信号と認識します。
- ケージの近くで大声で話す、音楽をかける
- ケージを叩く、急に開ける
- 素早く手を動かす、走り回る
特にヘビ類は振動に敏感で、床を踏み鳴らすだけで強いストレスを感じます。
慣らし期間中は、ゆっくりとした動作と静かな環境を徹底してください。
人慣れしやすい爬虫類おすすめ5選【初心者向け】

爬虫類の中でも、種類によって慣れやすさは大きく異なります。
以下の5種は、初心者でも慣らしやすく、ハンドリングにも適した人気種です。
フトアゴヒゲトカゲ|爬虫類界で最も人慣れしやすい
フトアゴヒゲトカゲは『爬虫類界の犬』と呼ばれるほど人慣れしやすい種です。
- 性格:温厚で好奇心旺盛、人への警戒心が薄い
- 慣れるまでの期間:適切な慣らしで1〜2ヶ月
- サイズ:成体で40〜50cm、扱いやすい大きさ
- 寿命:8〜12年、長期的な関係構築が可能
- 価格:1万5千円〜3万円(カラーバリエーションで変動)
CB個体(繁殖個体)は特に人慣れしやすく、手に乗せると肩や頭に登ってくる個体も多いです。
日光浴が好きで、飼い主の手の上でリラックスする姿はまるで愛情表現のように見えます(実際は温かさを求めているだけですが)。
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)|初心者の定番
レオパは爬虫類飼育の入門種として絶大な人気を誇ります。
- 性格:臆病だが攻撃性は低い、慣れると手給餌も可能
- 慣れるまでの期間:2〜3ヶ月、個体差が大きい
- サイズ:成体で20〜25cm、小型で扱いやすい
- 寿命:10〜15年、中には20年超える個体も
- 価格:5千円〜3万円(モルフにより大きく変動)
夜行性で日中は隠れていますが、夕方以降は活発に動き、手給餌にも積極的です。
鳴き声も出さず、賃貸住宅でも飼育しやすい点も魅力です。
コーンスネーク|ヘビ入門に最適な温厚種
ヘビ類の中で最も人慣れしやすく、初心者向けとされるのがコーンスネークです。
- 性格:温厚で咬みつくことが少ない、ハンドリングに適する
- 慣れるまでの期間:1〜2ヶ月、ヘビ類では最速
- サイズ:成体で120〜150cm、扱いやすい太さ
- 寿命:15〜20年、長期飼育が前提
- 価格:8千円〜2万円(カラーバリエーション豊富)
CB個体はハンドリング中にとぐろを巻いて休むなど、リラックスした姿を見せます。
ヘビ特有の『舌でにおいを嗅ぐ』行動で飼い主を認識し、『この匂い=安全』と学習します。
ボールパイソン|臆病だが慣れると穏やか
ボールパイソンは大型ヘビ入門種として人気ですが、慣れるまでに時間がかかります。
- 性格:非常に臆病、危険を感じるとボール状に丸まる
- 慣れるまでの期間:3〜6ヶ月、根気が必要
- サイズ:成体で120〜180cm、太めで重量感あり
- 寿命:20〜30年、非常に長寿
- 価格:1万円〜10万円以上(モルフで大きく変動)
慣れた個体は手に巻きついてじっとするなど、落ち着いた性格を発揮します。
ただし、拒食しやすく飼育難易度はやや高めです。
アオジタトカゲ|好奇心旺盛で人を怖がりにくい
アオジタトカゲは青い舌が特徴的な中型トカゲで、人慣れしやすい種です。
- 性格:好奇心旺盛、人に対して積極的に近づく
- 慣れるまでの期間:1〜3ヶ月、個体差あり
- サイズ:成体で40〜60cm、どっしりした体型
- 寿命:15〜20年、長期飼育向き
- 価格:3万円〜10万円(種類により変動)
手から餌を食べるだけでなく、飼い主の足元をついて回る個体もいます。
雑食性で餌付けしやすく、手給餌を通じた慣らしが効果的です。
人慣れしやすい個体の選び方3つのポイント

同じ種類でも、個体によって性格や慣れやすさは大きく異なります。
購入時に以下の3点をチェックすることで、慣れやすい個体を選べます。
CB個体(繁殖個体)を選ぶ
CB個体(Captive Bred:飼育下繁殖)は人慣れしやすさが段違いです。
| 項目 | CB個体 | WC個体(野生採集) |
|---|---|---|
| 人への警戒心 | 低い(生まれた時から人間を見ている) | 非常に高い(人間=天敵) |
| 慣れるまでの期間 | 1〜3ヶ月 | 6ヶ月〜数年(慣れない個体も) |
| 健康状態 | 良好(寄生虫リスク低) | 寄生虫・ストレス多い |
| 価格 | やや高め | 安価 |
WC個体は何年飼っても人を見ると逃げるケースも多く、初心者には不向きです。
購入時は必ず『CB個体ですか?』と確認してください。
ショップで実際に触らせてもらう
購入前に実際にハンドリングさせてもらうのが最も確実です。
- 手に乗せた時に暴れない、硬直しない個体を選ぶ
- 店員の手には乗るが客には威嚇する個体は避ける
- ケージ越しに手を近づけた際の反応を観察(逃げない個体が良い)
信頼できるショップなら、『人慣れしやすい個体はどれですか?』と聞けば教えてくれます。
通販ではこの確認ができないため、初心者は実店舗での購入を推奨します。
ベビーよりヤングアダルトが性格を見極めやすい
『小さいうちから育てた方が慣れる』という俗説がありますが、実際は逆のケースも多いです。
| 項目 | ベビー | ヤングアダルト |
|---|---|---|
| 性格の安定性 | 不明(成長で変わる) | ほぼ確定している |
| 慣らしやすさ | デリケート、ストレス死リスク | ある程度慣れている個体も |
| 飼育難易度 | 高い(餌・温度管理シビア) | やや低い |
| 価格 | 安価 | やや高め |
ヤングアダルト(生後6ヶ月〜1年)は、ショップでの飼育中にある程度人慣れしているケースも多いです。
初心者は性格が見えやすく、飼育も安定するヤングアダルトがおすすめです。
爬虫類はなつくのかに関するよくある質問

爬虫類の『慣れ』に関して、飼育者から頻繁に寄せられる質問をまとめました。
爬虫類は飼い主に愛情を感じますか?
Q. 爬虫類は飼い主に愛情を感じますか?
**A:** 科学的には、哺乳類のような『愛情』は持たないとされています。大脳辺縁系の未発達により、愛着・親密さといった高次感情の生成が困難です。ただし、『安全な存在』『良いことをもたらす存在』としての認識は可能で、これが飼い主への『慣れ』として表れます。犬猫のような愛情表現は期待できませんが、信頼関係に基づく穏やかな共生は十分実現できます。
何年飼えば慣れますか?
Q. 何年飼えば慣れますか?
**A:** 種類と個体差によりますが、CB個体で適切な慣らしを行えば1〜3ヶ月で基本的な慣れは達成できます。フトアゴヒゲトカゲやレオパなら2ヶ月程度、ボールパイソンなど臆病な種は半年以上かかることも。逆に、WC個体や不適切な扱いをした場合は何年経っても慣れないケースもあります。『時間が解決する』のではなく、正しいアプローチの継続が重要です。
一度嫌われたら関係修復は無理ですか?
Q. 一度嫌われたら関係修復は無理ですか?
**A:** 修復は可能ですが、最初から慣らすより時間がかかります。爬虫類は『嫌い』ではなく『危険と学習した』状態なので、『安全だ』と再学習させる必要があります。具体的には、ステップ1(見守り期間)に戻り、最低2〜4週間は触らず、ピンセット給餌から再スタート。根気強く続ければ、3〜6ヶ月で関係改善するケースも多いです。ただし、完全に元通りにはならない個体もいることは理解しておきましょう。
種類によって慣れやすさは違いますか?
Q. 種類によって慣れやすさは違いますか?
**A:** 種類による差は非常に大きいです。一般的な傾向として、
- 慣れやすい:フトアゴヒゲトカゲ、レオパ、コーンスネーク、アオジタトカゲ
- やや慣れにくい:ボールパイソン、クレステッドゲッコー、カメレオン
- ほぼ慣れない:グリーンイグアナ(成体)、モニター類、多くのカメ類
ただし、同じ種でも個体差があり、CB個体かWC個体か、ショップでの扱いなども大きく影響します。初心者は『慣れやすい種のCB個体』を選ぶのが成功の鍵です。
まとめ|爬虫類との関係は『信頼』で築くもの
爬虫類は犬や猫のように『なつく』わけではありませんが、適切なアプローチで『慣れる』状態は確実に実現できます。
本記事の要点をまとめます。
- 爬虫類は『なつく』のではなく『慣れる』:愛情ではなく、安全認識に基づく警戒心の減少
- 脳構造の違いを理解する:大脳辺縁系が未発達で、高次感情は持たない
- 慣れのサインを見逃さない:逃げない、手に乗る、餌を食べる、寄ってくるなどの行動変化
- 段階的な慣らしが必須:見守り期間→声かけ→手給餌→ハンドリング→自由探索の5ステップ
- NG行動は絶対避ける:迎えてすぐ触る、上から手を出す、驚かせる
- 種類選びが成功の鍵:フトアゴ、レオパ、コーンスネークなど人慣れしやすい種のCB個体を選ぶ
爬虫類との関係は『愛情』ではなく『信頼』で築くものです。
犬猫のような積極的な愛情表現は期待できませんが、手の上で目を細めてリラックスする姿、自分から近づいてくる瞬間は、爬虫類飼育者にとってかけがえのない喜びです。
焦らず、無理せず、爬虫類のペースに合わせた慣らしを続けることで、何年も共に過ごせる穏やかな関係が必ず築けます。
本記事の内容を参考に、あなたと爬虫類との信頼関係が深まることを願っています。


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